完璧報連相マスター

「伝えたのに伝わってない」をなくす!新社会人のための報連相後の確認ステップ

Tags: 報連相, コミュニケーション, 新社会人, 確認, 報告, 連絡, 相談, ビジネス基本

はじめに

社会人として仕事を始めると、「報連相(報告・連絡・相談)」が非常に重要であることを日々感じていることと思います。しかし、「自分はきちんと伝えたはずなのに、相手には伝わっていなかった」「後になって、内容が間違って伝わっていたことが分かった」という経験をしたことはないでしょうか。

これは、報連相が単に「伝える」だけで完結するものではなく、「伝わったか」を確認することが不可欠であるためによく起こります。特に社会人経験が少ないうちは、適切な伝え方や確認の仕方が分からず、不安を感じることもあるかもしれません。

この記事では、報連相の内容が相手に正しく伝わっているかを確認するための具体的なステップと、すぐに使えるフレーズをご紹介します。この記事を読むことで、報連相後の「伝わってない」を防ぎ、安心して業務を進めるためのヒントを得ることができるでしょう。

なぜ報連相の「伝達確認」が必要なのか

報連相の目的は、情報を共有し、業務を円滑に進めることです。しかし、情報が正確に伝わらなければ、その目的は達成できません。

報連相は「伝えて終わり」ではなく、「相手に伝わり、理解されたか」を確認して初めて完了すると考えることが大切です。

伝達確認の基本

報連相の伝達確認は、大きく分けて二つの側面があります。

  1. 伝える段階での工夫: 相手が理解しやすいように、情報を整理して伝える努力をします。結論から先に述べる、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を意識するなど、聞き手・読み手にとって分かりやすい伝え方を心がけます。
  2. 伝えた後の確認: 相手が内容を正しく理解したか、不明な点はないかを確認する問いかけをします。これが、これからご紹介する「伝達確認ステップ」の中心となります。

伝達確認を行うタイミング

伝達確認は、報連相の直後に行うのが最も効果的です。

相手の状況や報連相の内容の重要度に応じて、確認の方法や頻度を調整することが重要です。

具体的な伝達確認ステップとフレーズ

ここでは、具体的な確認のステップと、すぐに使えるフレーズをご紹介します。

ステップ1:相手が内容を理解できる伝え方をする

これは確認以前の基本ですが、報連相をする際には、相手が集中できるタイミングを選び、内容を簡潔かつ明確に伝える準備をしましょう。

ステップ2:理解度を確認する問いかけをする

報連相の内容を伝え終えた後、相手に内容が伝わったか、理解に齟齬がないかを確認するための問いかけを行います。

【口頭で報連相した場合のフレーズ例】

【ビジネスチャットやメールで報連相した場合のフレーズ例】

これらのフレーズは、相手に「内容を改めて考えて確認する」機会を与えます。「分かりましたか?」と直接聞くよりも、「〜という理解で合っていますか?」と自分の理解を確認する形の方が、相手も答えやすく、丁寧に聞こえます。

ステップ3:相手からの応答を受け、必要に応じて補足・修正する

相手からの返答によって、内容が正しく伝わっているか、あるいは誤解が生じているかが分かります。

ステップ4:確認の記録を残す(必要に応じて)

重要な報連相や、口頭でのやり取りの後に確認した内容は、後から見返せるように記録を残すことが有効です。議事録、日報、チャットでのやり取りなどが記録となります。

相手への配慮も忘れずに

伝達確認は重要ですが、相手が非常に忙しい時や、緊急度の低い内容の場合は、確認の頻度や表現に配慮が必要です。

よくある疑問と回答

Q: 何度も確認するのは失礼ではないでしょうか?

A: 内容の重要度や相手の関係性にもよりますが、単に何度も「分かりましたか?」と聞くのは失礼に当たる可能性があります。しかし、この記事でご紹介したような「〜という理解で合っておりますでしょうか?」のように、自分の理解を確認する丁寧な聞き方であれば、真剣に業務に取り組んでいる姿勢として好意的に受け止められることが多いです。特に新社会人のうちは、確認を怠ってミスをするよりも、丁寧に確認して正確に進めることの方が重要視されます。

Q: 忙しい上司にどう確認すれば良いですか?

A: 口頭で話しかけるタイミングを見計らうことが重要です。席を立った時や、一息ついているようなタイミングを狙います。「少々よろしいでしょうか」と声をかけ、許可を得てから簡潔に伝えます。もし難しければ、メールやチャットで「お忙しいところ恐れ入ります。〇〇の件、ご確認いただけますでしょうか。本日中にご回答いただけますと幸いです。」のように、確認したい内容と回答希望期日を明確に伝えておくことも有効です。

Q: チャットで「承知しました」と来た場合、どこまで確認が必要ですか?

A: 内容によります。「承知しました」だけでは、具体的に何を、どのように承知したのかが不明確な場合があります。特に、指示や依頼内容が複雑な場合や、複数の情報を含む場合は、「ありがとうございます。〇〇を△△までに進めるということで、改めて認識いたしました。この内容で進めて問題ありませんでしょうか?」のように、具体的な内容を繰り返して確認するとより確実です。ただし、定型的な連絡など、内容が非常にシンプルで誤解の余地が少ない場合は、「承知しました」の応答で十分なこともあります。

まとめ

報連相において、「伝える」ことと同じくらい、あるいはそれ以上に「伝わったか」を確認することは重要です。特に新社会人のうちは、経験不足からくる認識のずれや誤解が生じやすい可能性があるため、丁寧な伝達確認を心がけることが、ミスや手戻りを減らし、周囲からの信頼を得るための有効な手段となります。

この記事でご紹介したステップやフレーズを参考に、報連相の後に一歩踏み込んだ確認を行う習慣をつけてみてください。実践を重ねることで、より自信を持って報連相に取り組めるようになるはずです。