これで迷わない!新社会人のための会議・打ち合わせ結果の報連相ステップ
会議や打ち合わせは、仕事を進める上で重要な情報共有や意思決定の場です。しかし、会議に参加するだけでなく、そこで得られた情報や決定事項を適切に「報連相」することも、新社会人にとっては大切なスキルの一つです。会議が終わった後、「この結果を誰に、いつ、どのように伝えれば良いのだろう?」と迷う方もいるかもしれません。
会議や打ち合わせの結果を適切に報連相することで、関係者全員が最新の情報を共有し、スムーズに業務を進めることができます。この報連相は、単に情報を伝えるだけでなく、あなたが会議の内容を正確に理解していることを示し、周囲からの信頼を得る機会にもなります。
ここでは、新社会人が自信を持って会議・打ち合わせ結果の報連相を行うためのステップを具体的に解説します。
ステップ1:会議中に「何を報連相するか」を意識してメモを取る
会議や打ち合わせ中は、発言内容をただ聞き流すのではなく、「この情報は誰に伝えるべきか」「どのような決定がなされたか」を意識しながらメモを取りましょう。特に、報連相で必須となる以下の要素を意識して記録することが重要です。
- 決定事項: 会議で合意された内容、今後の方針など。
- 共有情報: プロジェクトの進捗、課題、変更点、市場動向など、参加者間で共有された情報。
- ネクストアクション(次回のアクション): 誰が、何を、いつまでに行うことが決まったか。
- 未決定事項・懸念事項: 今回の会議で結論が出なかった点や、今後検討が必要な課題など。
- 参加者・欠席者: 誰が参加し、誰が欠席したか。
メモは、後で見返したときに分かりやすいように、箇条書きにする、重要な部分に印をつけるなどの工夫をすると良いでしょう。
ステップ2:報連相する内容を整理する
会議が終わったら、すぐにメモを見返して内容を整理します。報連相する相手や目的に合わせて、伝えるべき情報をまとめます。
- まず結論から: 最も重要な決定事項や共有事項を最初に伝えます。
- 背景や詳細を簡潔に: なぜそのような決定になったのか、共有された情報がどのようなものか、必要に応じて簡潔に補足します。長々と説明せず、要点を絞ります。
- ネクストアクションの共有: 関係者のネクストアクション(特に自分の担当分)を明確に伝えます。
- 不明点や懸念点の確認: もし会議内容に不明な点があれば、報連相の際にその点を確認したり、今後の検討が必要な懸念点を伝えたりします。
この整理の段階で、「誰に何を伝えるか」が明確になります。例えば、上司には会議全体の決定事項やネクストアクションを中心に報告し、会議に参加しなかった関係者には、自分に関係のある情報やネクストアクションを重点的に伝えるといった使い分けが必要です。
ステップ3:報連相の手段とタイミングを選択する
整理した内容を、適切な手段とタイミングで報連相します。
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手段の選択:
- 口頭/電話: 緊急性が高い情報や、簡単な確認、すぐにフィードバックが欲しい場合に適しています。上司への簡単な報告など。
- チャット: スピーディーな情報共有や、簡単な確認、関係者への一斉連絡などに便利です。ただし、重要な決定事項の場合は記録が残るよう配慮が必要です。
- メール: 正式な決定事項の共有、多くの関係者への連絡、詳細な情報の伝達、記録を残したい場合に適しています。
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タイミングの選択:
- 会議後、できるだけ早いタイミングで報連相することが望ましいです。情報が新しいうちに共有することで、関係者がすぐに次の行動に移れます。
- 特に重要な決定や緊急のネクストアクションがある場合は、会議後すぐに口頭やチャットで速報し、後から詳細をメールで送るという方法も効果的です。
- 相手の状況(忙しさなど)も考慮して、話しかけるタイミングやメールを送る時間を判断します。
ステップ4:具体的な伝え方の例
報連相の相手に合わせた具体的な伝え方の例をいくつかご紹介します。
例1:上司への口頭報告
会議が終わった後、上司の手が空いているタイミングを見計らって話しかけます。
「〇〇さん、ただ今戻りました。〇〇会議の結果について、簡単にご報告させていただいてもよろしいでしょうか。」
(許可を得てから)
「ありがとうございます。本日の会議では、主に以下の点が決定・共有されました。 まず、新しいツール導入に関する件ですが、来週中にトライアルを開始することが決定いたしました。担当は〇〇さんと私です。 また、△△プロジェクトの進捗について報告があり、一部リスケジュールが必要な可能性が共有されました。これについては今後〇〇さんが詳細を確認されるとのことです。 私の担当分のネクストアクションとしましては、新しいツールのトライアルに必要なアカウント発行申請を本日中に行います。 何かご確認事項や、追加で報告が必要な点などはございますでしょうか。」
(上司からの質問や指示があれば、メモを取り、適切に返答する)
例2:会議に参加しなかった関係者へのメール連絡
会議で決まった事項や共有された情報のうち、特定の関係者に知っておいてほしいことや、その人の業務に関わるネクストアクションがある場合にメールを送ります。
件名:【〇〇会議】決定事項および皆様へのお願い(〇〇部 〇〇)
〇〇部署の皆様
お疲れ様です。〇〇部〇〇です。
本日開催されました〇〇会議にて、皆様の業務に関連する決定事項および共有事項がございましたので、ご報告いたします。
主な決定事項: * 新しいツールの導入が決定し、来週よりトライアルを開始します。 * トライアル期間は〇〇月〇〇日までです。 * 使用方法については、別途マニュアルを展開予定です。
皆様へのお願い: * 新しいツールのトライアル期間中、使用に関するご意見やご要望がございましたら、〇〇部の〇〇(担当者名)までお寄せください。 * △△プロジェクト関連で、皆様にご協力をお願いする事項が発生する可能性がございます。詳細が決まり次第、改めてご連絡いたします。
その他、会議では△△に関する市場動向なども共有されました。議事録は後日改めて展開される予定です。
ご不明な点がございましたら、〇〇までお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
〇〇部 〇〇 〇〇 内線:xxxx メール:xxxx@xxxx.com
例3:議事録作成者が関係者全体へメール連絡する場合
自身が議事録を作成する担当になった場合、その議事録を共有することも重要な報連相です。
件名:【議事録】〇〇会議(〇月〇日開催)
関係者の皆様
お疲れ様です。〇〇部〇〇です。
〇月〇日に開催されました〇〇会議の議事録が完成いたしましたので、送付させていただきます。
ご決定事項、主な共有事項、ネクストアクションは以下の通りです。
- (決定事項、共有事項、ネクストアクションを簡潔に箇条書きで記載)
詳細は添付の議事録をご確認ください。
内容に修正や追加などがございましたら、〇月〇日までにご連絡いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
(議事録ファイルを添付)
〇〇部 〇〇 〇〇 内線:xxxx メール:xxxx@xxxx.com
よくある疑問と対応
- 議事録が作成される場合、別途報連相は必要か?
- 議事録は正式な記録ですが、作成・確認・共有に時間がかかる場合があります。緊急性の高い情報や、特定の関係者にすぐに伝達したい情報がある場合は、議事録とは別に、まずは口頭やチャット、メールで速報を入れることが有効です。「詳細は追って議事録で展開されます」などと添えると丁寧です。
- どこまで詳細に伝えれば良いか?
- 相手が誰で、何を知る必要があるかによって異なります。上司には会議全体の要点を、自分の業務に関わる関係者には、自分やその関係者のネクストアクションに関わる部分を中心に伝えます。専門的な議論の詳細は、相手の専門性に合わせてレベル感を調整するか、「詳細は議事録をご確認ください」と促すことも必要です。
- 会議の内容で分からない部分があったら?
- 報連相の前に、自分で調べたり、会議で発言した人に個別に確認したりして、疑問点を解消しておくことが望ましいです。どうしても分からない場合は、上司への報告時に「恐縮ながら、〇〇の部分の理解が曖昧なのですが、改めてご説明いただけますでしょうか」のように正直に伝え、指示を仰ぎます。
まとめ
会議・打ち合わせ結果の報連相は、単に会議の内容を伝えるだけでなく、その後の業務をスムーズに進めるために不可欠です。会議中に報連相に必要な情報を意識してメモを取り、会議後は内容を整理し、相手や目的に合わせて適切な手段とタイミングで報連相する。そして、具体的な状況を想定して伝える練習をすることで、自信を持って取り組めるようになります。
今回ご紹介したステップや会話例を参考に、ぜひ実践してみてください。適切な報連相は、あなたの信頼を高め、より良いチームワークにつながります。