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「このままじゃ難しいかも…」新社会人のための期日・内容変更の相談報連相ステップ

Tags: 報連相, 相談, 期日変更, 内容変更, 新社会人

業務の期日や内容変更、どう相談すれば良いか

新社会人のうちは、任された業務に対して「この期日までに終わるか不安」「指示された通りに進めているが、もっと良いやり方があるのでは」と感じることがあるかもしれません。あるいは、業務を進める中で予期せぬ問題が発生し、当初の予定通りに進められなくなる可能性も考えられます。

このような時、「どうすれば良いのだろう」「期日や内容の変更をお願いしても良いのだろうか」と迷ってしまうことがあるものです。しかし、懸念を抱えたまま黙って作業を続けたり、自己判断で大幅な変更をしたりすることは、後々大きな問題につながる可能性があります。

重要なのは、「変更が必要かもしれない」と感じた早い段階で、適切に報連相を行うことです。特に「相談」は、自分一人では判断できないことや、関係者と調整が必要な場合に非常に有効な手段です。この記事では、期日や内容の変更を相談する際の具体的なステップと、どのような点に注意すべきかを解説します。

変更の相談が必要になるのはどのような時か

業務の期日や内容の変更について相談が必要になるのは、主に以下のような状況が考えられます。

これらの状況に気づいた際は、速やかに関係者への相談を検討することが大切です。

期日・内容変更の相談報連相ステップ

変更の相談を行う際には、場当たり的に伝えるのではなく、伝え方を事前に整理することが重要です。以下のステップを参考に準備を進めてみてください。

ステップ1:状況と必要な変更内容を整理する

まず、なぜ変更が必要なのか、現状はどうなっているのかを具体的に整理します。そして、具体的にどのような変更が必要なのか(期日をいつまで延ばしたいのか、作業内容のどこを変更したいのか、などを)明確にします。

ステップ2:相手に伝える準備をする

伝える内容が整理できたら、次に相手に伝えるための準備をします。

ステップ3:相談として切り出す

相手の状況を確認し、話しかけても大丈夫か確認します。忙しそうな場合は、「少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか」「ご相談したいことがあるのですが、今お話しできますでしょうか」のように、相手の状況を伺いながら切り出します。

ステップ4:状況と理由を具体的に伝える

相談の時間をいただけたら、まずは現在の状況と、なぜ変更が必要なのか、その理由を具体的に伝えます。感情的にならず、客観的な事実に基づいて説明することが信頼につながります。

ステップ5:提案する変更内容を伝える

状況と理由を伝えた後、具体的にどうしたいかを明確に伝えます。単に「できません」「間に合いません」と伝えるだけでなく、自分なりの代替案や希望する変更内容を添えることが重要です。

複数の選択肢を示すことで、相手も状況を把握しやすくなり、判断や指示を出しやすくなります。

ステップ6:判断や指示を仰ぐ

提案を伝えたら、相手に判断や指示を仰ぎます。「どのように進めるべきか、ご指示いただけますでしょうか」「こちらの提案で問題ないか、ご確認いただけますでしょうか」のように、相手の意見や決定を求める姿勢を示します。

ステップ7:相談結果を確認し、次アクションを明確にする

相手からの指示や承認内容を正確に理解することが重要です。必要に応じて復唱したり、「〇〇ということでよろしいでしょうか」と確認したりします。そして、自分が次に何をすべきか、具体的な次のアクションを明確にします。

具体的な場面別会話例

例1:期日変更の相談(対面または電話)

あなた: 「〇〇の件で、少々ご相談したいことがあるのですが、今お時間よろしいでしょうか。」 相手: 「はい、大丈夫ですよ。どうしましたか。」 あなた: 「ありがとうございます。現在、ご指示いただいた〇〇の資料作成を進めております。先日の打ち合わせでいただいた△△のデータについて確認を進めているのですが、一部整合性が取れない箇所があり、現在その原因を特定し、修正に時間を要しております。」 あなた: 「このままですと、当初予定しておりました〇月〇日の期日までに、正確な資料を完成させるのが難しい可能性が出てまいりました。」 あなた: 「つきましては、大変恐縮なのですが、期日を〇月〇日まで延長することは可能でしょうか。もし期日厳守でしたら、作業内容の〇〇の部分を優先し、△△の部分は簡略化するといった代替案も検討可能ですが、いかがでしょうか。」 相手: 「なるほど、状況は分かりました。△△のデータの件ですね。期日については…」 (相手の指示や判断を聞く) あなた: 「(相手の言葉を受けて)ありがとうございます。では、期日は〇月〇日まで延長ということで、進めてまいります。または、〇〇(指示内容)ということですね。承知いたしました。」

例2:作業内容変更・追加の提案(ビジネスチャットまたはメール)

件名:〇〇の件:作業内容に関するご相談([あなたの名前])

本文: 〇〇さん

お疲れ様です。〇〇です。 先日ご指示いただいた△△の作業について、一点ご相談させていただけますでしょうか。

現在、指示いただいた手順で作業を進めております。 その中で、関連する資料を調査したところ、××といった最新の情報があることに気づきました。 もし、この最新情報を□□という形で作業に含めることができれば、成果物の精度がより高まると考えられます。

作業時間は、現在の想定より1時間ほど追加で必要になる見込みです。 つきましては、この最新情報を盛り込むことを検討してもよろしいでしょうか。 もし、作業時間や期日に影響が出るため難しい場合は、現在の手順通りに進めます。

ご判断いただけますでしょうか。 よろしくお願いいたします。

署名

よくある疑問・課題への対応

まとめ

業務の期日や内容に変更が必要かもしれない、と感じた時の報連相は、新社会人にとって難しく感じられるかもしれません。しかし、これは決してネガティブなことではなく、業務をより正確に、よりスムーズに進めるために必要なコミュニケーションです。

状況を正確に把握し、必要な変更内容とその理由を整理し、具体的な代替案や希望を添えて、相手に相談する。そして、相手の判断を仰ぎ、次の行動を確認する。これらのステップを丁寧に踏むことで、自信を持って変更の相談を行うことができるようになります。

早期に適切な報連相を行うことは、自分自身の業務を円滑に進めるだけでなく、チーム全体の連携を高め、信頼関係を築く上でも非常に重要です。今回ご紹介したステップや会話例が、日々の業務における報連相の一助となれば幸いです。