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頼まれごとはこれで安心!新社会人のための依頼・指示への返事と期日確認ステップ

Tags: 報連相, 新社会人, 依頼, 指示, 期日確認, ビジネススキル, コミュニケーション

依頼・指示への適切な応答と期日確認の重要性

新社会人として働く上で、上司や先輩から様々な依頼や指示を受ける機会が多くあります。このとき、「分かりました」とだけ答えてしまうと、後で「あれ、言ったことと違うな」「いつまでにやればいいんだっけ」といった認識のずれや、期日に関する問題が発生することがあります。

依頼や指示を受けた際に、内容を正確に理解し、適切に返事をし、期日をしっかり確認することは、仕事をスムーズに進める上で非常に重要です。これは、単に指示を聞くだけでなく、相手との信頼関係を築くための大切なビジネススキルの一つです。

ここでは、新社会人が自信を持って依頼や指示を受け、適切に対応するためのステップを具体的に解説します。

ステップ1:依頼・指示の内容を正確に聞き取る

依頼や指示を受けた際に、最も基本となるのは内容を正確に理解することです。あいまいなまま進めてしまうと、後々手戻りが発生したり、全く異なる成果物になったりする可能性があります。

確認すべきポイント

正確に聞き取るための行動

会話例:不明点を質問する場合

上司: 「〇〇の件、資料作成お願いね。来週頭までに。」 新社会人: 「はい、承知いたしました。〇〇の件ですね。資料作成は、来週頭、つまり月曜日の午前中までということでしょうか?」 上司: 「そうだね、月曜日の午前中までで大丈夫。」 新社会人: 「承知いたしました。資料は、先日いただいた□□のデータを使って作成すればよろしいでしょうか?」 上司: 「あ、そうだ。そのデータで大丈夫だよ。」 新社会人: 「ありがとうございます。承知いたしました。」

ステップ2:依頼を受けたこと、対応意向を明確に伝える

内容を理解したら、依頼を受けたことを明確に相手に伝える必要があります。「分かりました」「承知いたしました」といった返事に加え、作業に取りかかる意思があることを示します。

返事のバリエーション

単に「分かりました」と言うだけでなく、いつから、またはいつまでに何をするかを具体的に伝えることで、相手は安心できます。

会話例:依頼を受けたことを伝える場合

上司: 「この書類のコピー、5部お願いできる?」 新社会人: 「はい、承知いたしました。すぐにコピーして参ります。」

上司: 「このデータ集計、明日午前中までにできる?」 新社会人: 「承知いたしました。データを確認しまして、明日午前中までに提出いたします。」

ステップ3:期日の確認と調整を行う

依頼・指示の際、相手から期日が示される場合と、そうでない場合があります。期日が明確でない場合は、必ず確認する必要があります。また、提示された期日での対応が難しい場合は、そのまま受けず、正直に伝えて相談することが重要です。

期日を確認する場合

期日が示されなかった場合や、あいまいな場合は、こちらから具体的な期日を確認します。

会話例:期日を確認する場合

上司: 「〇〇の件、頼むね。」 新社会人: 「承知いたしました。〇〇の件ですね。こちらは、いつ頃までに対応すればよろしいでしょうか?」 上司: 「あぁ、いつまでに必要だったかな。急ぎではないけど、今週中には欲しいかな。」 新社会人: 「承知いたしました。それでは、木曜日までに対応し、金曜日の午前中にご確認いただく形でいかがでしょうか?」 上司: 「そうだね、それでお願い。」

期日までに完了が難しい場合

すでに抱えている業務の量や内容から、依頼された期日での完了が難しいと判断した場合は、その場で正直に伝え、代替案を提示するか、期日について相談します。無理に「できます」と言って期日を守れない方が、相手に迷惑をかけてしまいます。

会話例:期日調整を相談する場合

上司: 「この資料、今日の終業時間までにできる?」 新社会人: 「ありがとうございます。資料作成の件ですね。承知いたしました。ただいま、△△の緊急対応をしておりまして、そちらにあと2時間ほどかかる見込みです。恐れ入りますが、こちらの資料は明日の午前中までにご提出させていただくことは可能でしょうか? あるいは、△△の対応を一旦中断してこちらの資料を優先することも可能ですが、いかがいたしましょうか?」 上司: 「なるほど、△△が緊急なんだね。では、資料は明日午前中で大丈夫だよ。△△を優先して。」 新社会人: 「承知いたしました。ありがとうございます。明日の午前中に提出いたします。」

このように、できない理由(現在の状況)と、いつならできるかの代替案を示すことがポイントです。相手に判断材料を提供し、一緒に解決策を探る姿勢を示します。

ステップ4:決定した期日を共有し、再確認する

期日について合意が得られたら、念のため決定した期日をもう一度伝え、相手と認識を合わせます。口頭でのやり取りだけでなく、必要であればメールやチャットでリマインダーを送ることも有効です。

会話例:期日の再確認と共有

上司: 「じゃあ、そのデータ集計は明日の午前中まででお願い。」 新社会人: 「承知いたしました。データ集計は、明日午前中までに提出いたします。改めてよろしくお願いいたします。」

(後でメールやチャットを送る場合) 件名:【〇〇件】データ集計の件 本文: 〇〇様

先ほどご指示いただきましたデータ集計の件、承知いたしました。 明日午前中までに実施し、ご提出いたします。

よろしくお願いいたします。

依頼・指示への対応でよくある疑問と解決策

疑問1:内容が複雑で一度で理解できません。何度も聞き返しても良いですか?

何度も聞き返すことに抵抗を感じるかもしれませんが、あいまいなまま進めるより、きちんと理解してから取り組む方が結果的に効率的です。ただし、やみくもに聞き返すのではなく、以下の点を意識すると良いでしょう。

疑問2:「分かりました」以外の適切な返事は何ですか?

状況に応じて「承知いたしました」「かしこまりました」が一般的に丁寧な表現です。

これらの言葉に加えて、「すぐに取りかかります」「〇〇までに行います」のように、具体的な行動や予定を加えると、より明確に意向が伝わります。

疑問3:期日を過ぎてしまいそうな場合、どうすれば良いですか?

期日までに完了できないと分かった時点で、速やかに上司や関係者に報告・連絡することが非常に重要です。期日が過ぎてから報告するのではなく、事前に「このままでは期日に間に合わない可能性がある」という状況を伝え、指示を仰ぎます。

会話例:期日遅延の可能性を報告する場合

件名:【〇〇件】資料作成の進捗状況と期日に関するご相談 本文: 〇〇様

お世話になっております。 先日の〇〇の資料作成の件でご報告とご相談がございます。

現在、△△の作業を進めておりますが、想定以上にデータ分析に時間を要しており、このままでは本日終業時間までにご提出することが難しい状況です。

現在、〇〇時頃までには△△の作業を完了できる見込みです。 もし可能であれば、期日を明日午前中まで延期させていただけますでしょうか。 難しい場合は、急ぎで対応する方法についてご指示いただければ幸いです。

ご迷惑をおかけし申し訳ございません。 ご確認いただけますようお願い申し上げます。

このように、現在の状況、遅延の見込み、対応策の相談、謝罪をセットで伝えることが大切です。

まとめ

新社会人が依頼や指示を受けた際の適切な返事と期日確認は、仕事を円滑に進め、周囲からの信頼を得るための重要なステップです。

  1. 内容を正確に聞き取り、理解する(メモと復唱、質問)
  2. 依頼を受けたこと、対応する意向を明確に伝える(「承知いたしました」+具体的な行動)
  3. 期日を必ず確認し、難しい場合は正直に相談・調整する
  4. 決定した期日を共有し、認識を合わせる

これらのステップを実践することで、認識のずれや期日トラブルを防ぎ、自信を持って業務に取り組むことができるでしょう。